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調査方法

1) 調査目的
容器包装リサイクル法にのっとり「紙製容器包装」分類で収集された回収物組成の実態を調査する。

2)調査方法

1)組成分析調査方法及び分類項目
  @調査方法
    名古屋市中より紙製容器包装として収集された家庭系廃棄物を目視にて24種類
    の組成に分類し、それぞれの組成の重量を求め、全廃棄物がどのような組成で成
    り立っているかを調べる。
   A分類項目
           「紙製容器包装」組成分析調査の分類項目

排出用ポリ袋、その他プラスチック類も調査に加えた。(不適合物の内訳調査)

(2)組成分析調査対象
 容器包装リサイクル法ルートで紙製容器包装の排出量のもっとも多い名古屋市に対して2005年 以降も毎年実施している。(本調査は2003年から実施している定点観測)

調査結果

(1)収集物全体中での構成比
 2012年〜2019年に名古屋市「紙製容器包装」の組成分析結果を図-3に示す。
 2012年〜2019年の平均値の、紙製容器包装(単体+複合)、段ボール、紙 パック、一般古紙、 不適合物に分類した構成比は次のようになった。

 一般古紙:新聞チラシ、雑誌、封筒紙小物、紙芯
 不適合物:感熱紙等紙類、排出用プラ袋等プラ類、汚れ物等

・行政収集での紙製容器包装分類の収集物中に、紙製容器包装が約7割で紙製容器包
 装以外が約3割混入していた。
  
・収集物全体中で製紙原料に成り得るものの構成比としては、単体紙製容器包装、
 段ボール、紙パック、一般古紙の合計で88%となる。

(2)紙製容器包装中での構成比
・単一素材の紙箱、包装紙、紙袋、パルプモールド、複合素材の紙箱、包装紙・紙袋、飲料用紙容器(AL付き)、紙カップ・紙トレー・紙管、に分類した構成比を図-5に示す。
・図−5から2012年から2018年では、単一素材紙箱は75%前後、単一素材包装紙は1〜6%、単一  素材紙袋は1〜10%の範囲にあり、他は複合材となる。
   
・2012年から2018年の平均から、単一素材紙箱・包装紙・紙袋は84.2%、複合材品15.8%となっ た。容リルートで家庭から排出される紙単体紙製容器包装と複合品は以下の割合と推定される。
 
<単一紙製容器包装> 84%
紙箱、包装紙、紙袋
<複合紙製容器包装> 16%
飲料用紙容器(AL付き)、紙カップ・トレイ、複合(紙箱、包装紙、紙袋)
複合紙製容器包装は、汚れたものとして燃えるごみに捨てられているため、複合容器の家庭での使用割合はこれよりも多くなると推察される(モニター調査結果参照)。

容リルートで家庭から排出される紙製容器包装は、構成比で多い順で以下のようであった。


4)まとめ
・名古屋市の容リルートで家庭から排出される紙製容器包装分類での収集物は、紙製容器包装(単一 素材+複合素材)の占める割合は約70%、他分類古紙の混入が約30%弱となった。
・また製紙原料に向く紙製容器包装は、紙製容器包装中の約84%であり、製紙原料に向かない紙製 容器包装は約16%であった。
・紙製容器包装分類収集物の、約60%が選別され、選別された紙製容器包装の約84%が製紙原料 向けに、約16%が固形燃料向けに選別されていると推察される。









        

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