2024年度定時総会を6月3日(月)15時30分から、KKRホテル東京にて開催しました。
議題及び審議結果
総会では、以下議案について審議され、議案は全て承認されて今総会の議事は終了しました。
第1号議案 2023年度活動報告ならびに収支決算報告
第2号議案 役員改選
第3号議案 2024年度活動計画ならびに収支予算案
※ 新型コロナウイルス感染症も5類扱いとなって1年が経過し、昨年に引き続きKKRホテル東京にて、総会と併せて懇親会も2年連続で開催させていただくことといたしました。
5.議事内容
1)開会
当推進協議会の川村専務理事が司会役を務め、定時総会の開会を宣しました。
2)会長挨拶
本日は、皆様、ご多忙中にもかかわらず、定時総会に多数ご出席をいただきまして誠にありがとう ございます。
また日頃より当推進協議会の活動に対しご理解とご協力を賜り、あらためて御礼を申し上げます。
新型コロナ感染症による混乱も落ち着きを取り戻しつつある中、未だ国際情勢の緊迫化は続き、
円安等の影響によるエネルギー価格や原材料価格の高騰により、日本経済をめぐる不確実性は高
まったままの状況にあります。
このような中で、「プラスチック資源循環促進法」の施行に伴い、昨年4月より日本容器包装
リサイクル協会を通じて容リプラ・製品プラの再商品化が始まり、プラからの「紙化」もより
注目されるようになるなど当推進協議会の役割もより大きくなるかと思います。
皆様におかれましては、今後の活動に向け、引き続きご協力ご支援を切にお願い申し上げます。
3)総会成立の確認
川村専務理事から本日の出席状況について規約により過半数に達し、総会が成立していることを
報告しました。出席は34会員、委任状提出は22会員で、合計56会員となりました。
4)議長就任
規約第15条により、野口会長が議長に就任しました。
5)議長挨拶・議事録署名人の選出
議長挨拶の後、議事録署名人として議長が全日本菓子協会の鶴見専務理事及び一般社団法人日本
印刷産業連合会の倉持常務理事の両名を指名し、議場に諮ったところ満場異議なく承認されました。
6)議事
『 第1号議案 2023年度活動報告ならびに収支決算報告 』
議長から専務理事へ報告するように指示があり、専務理事が以下の2023年度活動報告ならびに収支決算報告を行いました。
2023年度 活動報告
(1)紙製容器包装のリサイクル状況
指定法人の事業実績(2023年度市町村からの引取実績量、再商品化販売量)、
環境省の容リ法に基づく分別収集・再商品化の実績(2022年度実績)、当推進
協議会調査推計結果(2022年度実績回収量・回収率)を報告しました。
(2)自主行動計画2025フォローアップ報告(2022年度実績)
@ リデュースの推進:16.2%削減(包装用紙・紙器用板紙の国内出荷量)
A リサイクルの推進:回収率22.9%
(3)容器包装リサイクル制度見直しに向けた取り組み及び関連動向
<容リ法改正対策委員会>
@ 産業構造審議会 産業技術環境分科会 資源循環経済小委員会の設置
産業構造審議会産業技術環境分科会で2023年8月廃棄物・リサイクル小委員会を廃止して
資源循環経済小委員会を設置、第1回小委員会を9月に開催し容器包装リサイクル制度の見直し
が審議される容器包装リサイクルWGが新たに設置され、当推進協議会は引続き委員に就任、
第1回容器包装リサイクルWGが9月26日にWebにて開催され、「容器包装リサイクル法の
再商品化義務量算定に係る量、比率等について」審議されました。
「市町村による独自処理予定量の取扱いについて」に関しては、2022年度の容器包装リサイ
クルWGにおいて「紙製容器包装のみ、分別収集見込総量から、市町村の独自処理予定量を
差し引いたとあるが、他の容器包装では差し引かないのか。」とのコメントを受けて、
「紙製容器包装と同様に、他の容器包装についても、分別収集見込総量から市町村の独自
処理予定量を差し引いたものと、再商品化見込量を比較、いずれか少ない量を基礎として再
商品化義務総量を算定する。」こととなりました。
容リ制度見直しに向け、当推進協議会事務所にてヒアリングを受けました。
A 容リ協を活用する製品プラ等に関する再商品化業務開始
「プラスチック資源循環促進法(以下プラ法)」及び「施行令等」が2022年4月に施行、
(公財)日本容器包装リサイクル協会(以下容リ協)を活用する製品プラ等に関する再商品
化業務が2023年4月に開始されました。容リ協の活用にあたり、紙製容器包装をはじめ
他素材への影響を防ぐため、「PETボトルを除く」と省令に明記していただきました。
「基本的な方針」の告示では、「再生可能資源(紙、バイオマスプラスチック等)に適切に
切り替え」と「紙」について明確に位置付けていただきプラからの「紙化」が注目されるよ
うになりました。
B CLOMA(クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス)の取り組み
CLOMAの2023年度の総会にて、紙に直接係わる部分である Key action 5の「紙・セル
ロース素材の開発・利用」とKey action 4の「生分解性プラスチックの開発・利用」が統合
することとなり、Key action 4&5の「代替素材の開発・利用(紙・バイオプラ等)」と
なりました。法規制・基準分科会では、リサイクルの観点から「紙製容器包装の識別マーク
の区分」の在り方について検討、再資源化分科会で「未利用の紙系廃棄物、複合素材廃棄物
のリサイクルについて」の討議を行いました。
C 名古屋市が「紙単体紙製容器包装」を容リルートでの回収から離脱容リルートでの
回収量最大で全体の約1/3を占めた名古屋市が、2023年度より製紙原料向けの「紙単体
紙製容器包装」を容リルートでの回収から離脱し紙小物を含む「雑がみ」に回収対象を拡大
し古紙ルートでの回収に変更、逆有償でRPF等の固形燃料に再商品化する「複合紙製容器
包装」のみ引き続き容リルートでの回収を継続、容リルートの全国の回収量は2.0万トン
から1.4万トンに減少しました。
(4)紙製容器包装の会議・調査活動
@ 新型コロナウイルス感染症禍からの平常化
A 「容リ法改正対策・総務・技術委員会活動報告書」発行
<技術委員会>
B 市町村のヒアリング調査及び組成分析調査
C 紙製容器包装のマテリアルフロー(2022年度)の作成
<総務委員会>
D 市町村回収量アンケート調査
(5)3R推進のための広報・啓発
<総務委員会>
@ 「3R改善事例集第17版」の発行
A 「エコプロ2023」出展(12月6日−8日:東京ビックサイト)
(6)3R推進団体連絡会における取り組み(自主行動計画と主体間連携の推進)
@ 自主行動計画フォローアップ報告(12月15日:経団連会館)
A 主体間連携の推進
・「容器包装3R推進フォーラム」(港区;2月2日)
・意見交換会「容器包装3R交流セミナー」(札幌・松江・宇都宮市)開催
・3R市民リーダー育成プログラム
・展示会への出展
(7)会員への情報提供
@ 紙推進協ニュース(No.115〜118)の発行やメールの発信
A 「3R改善事例集第17版」を全会員に送付
B ホームページの充実
(8)2023年度収支決算報告
収支決算報告後、2024年5月10日に江崎グリコ株式会社の島田監事と森永乳業株式会社
の佐々木監事が行った監査結果について、両監事を代表し島田監事より会計処理が適正である
との監査報告をしていただきました。
第1号議案について議長が質問、意見を求めたところ満場異議なく了承されました。
『 第2号議案 役員改選 』
議長から専務理事へ説明するように指示があり、役員改選について説明を行いました。
当推進協議会の役員の任期は2年で、本年度は役員改選の年でございます。5月15日に
開催しました理事会で、役員改選後の体制について話し合われ、「第2号議案」の通りの役員
候補といたしました。
新会長候補には、引き続きTOPPAN(株)の野口専務執行役員に、新副会長につきましても、
森永製菓(株)の国近上席執行役員生産本部調達部部長、日本製薬団体連合会の山田統括調整役及び
日本製紙連合会の原田常務理事が引き続き候補となっています。
専務理事、理事、監事につきましては役員候補名簿のとおりです。
新理事候補においては、(一社)日本印刷産業連合会の倉持常務理事が飯島常務理事に、日本
石鹸洗剤工業会の西條専務理事が岡専務理事に交代となっています。
第2号議案について議長が質問、意見を求めたところ満場異議なく了承されました。
<野口新会長挨拶>
新会長に再任となりました野口でございます。
2024年度も会員の皆様一人一人のご協力をいただき、当推進協議会の活動が有意義なものと
なりますよう、新役員一同、力を合わせて取り組んでまいる所存でございます。よろしくお願い
いたします。
『 第3号議案 2024年度活動計画ならびに収支予算案 』
議長から専務理事へ報告するように指示があり、専務理事が以下の2024年度活動計画
ならびに収支予算案について報告しました。
2024年度 活動計画
(1)企画・運営
<運営幹事会>
当推進協議会の活動全体の企画・運営体制の強化を図ります。
(2)容器包装リサイクル制度の見直しに向けた取り組み
<容リ法改正対策委員会>
@ 自主行動計画2025のフォローアップ報告(2023年度実績)
自主行動計画2025(2021〜2025年度)3年度目(2023年度)のフォローアップ報告を
経団連とともに12月に記者発表します。
目標達成度の分析・評価を行い、関連各主体に情報を提供し自主行動計画2025の達成に向けた
課題を整理します。
A 紙製容器包装の「容器包装リサイクル制度の見直しに向けた提言」改訂
前回の合同審議会で、当推進協議会による紙製容器包装の「容器包装リサイクル制度の見直しに
向けた提言」として、紙製容器包装の紙単体と複合品の区別表示を設定することを提言し、
「容器包装リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関する報告書」における分別排出の考えられ
る施策の例として、「紙製容器包装の回収量の拡大の観点からの識別表示の検討を引き続き行う
べきである」と課題として取り上げられていること及び下記の複合品(複合紙製容器包装)リサイ
クル推進WGの設置を勘案し、第1回理事会(5月15日)で改訂しました。
B 複合品(複合紙製容器包装)リサイクル推進WG設置
容器包装リサイクル制度の見直しに向け「提言3」で複合品(複合紙製容器包装)の収集・リサイ
クルの推進を提言していること、「プラスチック資源循環促進法」の施行にともない「基本的な
方針」の告示で、「再生可能資源(紙、バイオマスプラスチック等)に適切に切り替え」と
「紙」について明確に位置付けていただきましたが、プラからの「紙化」を進めるにあたり
「複合品」についてもリサイクルすることが求められているため、複合品(複合紙製容器包装)
リサイクル推進WGの設置を第1回理事会(5月15日)で承認、複合品のリサイクルの推進を
してまいります。
C CLOMAの取り組み
CLOMA(クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス)の取り組みで紙に直接係わる
部分である Key action 4&5の代替素材の開発・利用(紙・バイオプラ等)において、法規制・基
準分科会ではリサイクルの観点から「紙製容器包装の識別表示の区分」の在り方について検討、再
資源化分科会では「未利用の紙系廃棄物、複合素材廃棄物のリサイクルについて」検討を進めて
まいります。
(3)紙製容器包装の調査活動
@「容リ法改正対策・総務・技術委員会活動報告書」の分析
容リ制度見直しに備え、2023年度に発行した「容リ法改正対策・総務・技術委員会活動
報告書」(2012〜2022年度)のデータを整理し分析を進めてまいります。
<技術委員会>
A 市町村のヒアリング調査及び組成分析調査
B 紙製容器包装のマテリアルフロー(2023年度)の作成
<総務委員会>
C 市町村回収量アンケート調査(人口10万人程度以上295市区対象)
(4)3R推進のための広報・啓発
<総務委員会>
@ 「3R改善事例集第18版」の発行
A 展示会への出展
B 会員への情報提供
・「紙推進協ニュース」の発行やメールの発信
・「3R改善事例集第18版」を全会員に送付
・ホームページの充実
(5)3R推進団体連絡会における取り組み(自主行動計画と主体間連携の推進)
第4次自主行動計画である自主行動計画2025(2021〜2025年度)3年度目
(2023年度)の成果を12月に経団連とともにフォローアップ報告として記者
発表、3R推進団体連絡会としてまとまって取り組みます。
主体間の連携を推進するために、@3R推進フォーラムA3R交流セミナー
B3R市民リーダー育成(主幹事)C「エコプロ2024」(副幹事)に出展等
を実施します。
また、指定法人が中心となって有識者・関係者と連携しつつ検討する課題につい
ては、指定法人ルートの4団体を中心に有力団体と連携しつつ取り組みを進めて
まいります。
(6)2024年度予算案説明
専務理事より2024年度予算案について、特に複合品(複合紙製容器包装)リサ
イクル推進WGの特別会費及び取り組みに関連する予算案の内容を説明しました。
この後、2024年度特別会費の申込について、複合品(複合紙製容器包装)リサイ
クル推進WG設置の内容とともに説明しました。
第3号議案について議長が質問、意見を求めたところ満場異議なく了承されました。
議長は、以上をもって議案の審議はすべて終了した旨を告げました。
2023年度の個別活動報告については、パワーポイント資料を基にプロジェクター
を使用して紙製容器包装の「容器包装リサイクル制度の見直しに向けた提言」の改訂、
「容リ法改正対策委員会活動報告」、「総務委員会活動報告」、「技術委員会活動報告」
について専務理事ならびに國弘委員長より報告しました。
この後、専務理事は 総会運営に対する謝辞を述べ閉会を宣しました。
2024年6月11日
議 長 野口 晴彦
議事録署名人
理 事 鶴見 和良
理 事 倉持 徹雄